オーロラと私
冬になるとオーロラを想う。
私は外資系OLあるあるの通り、
幼少期を北の国で過ごした。(身バレを防ぐためどこかは書かないが)
私の住んでいた街は南にあったけれど、天候によってはオーロラを見ることができたし、
冬には親に連れられて、何度かオーロラが見える北の街まで行った。
そこで見たオーロラは確かに綺麗だったけれど、映像で観るのとどう違うかと聞かれたら正直わからない。
音がする訳でも、触れられる訳でもない。
直接見ていると言う実感が湧きにくいのだ。
日本に帰ってきた今、もう二度とオーロラを観ることはないだろうと思う。
大体皆勘違いしているが、北国が美しい季節は冬が迫り来る秋と、たんぽぽが咲き誇る春なのだ。
勿論第二の故郷のあの国にはまたいつか行きたいけれど、冬に行くことはないだろう。
そう想うとなんだか切なくなるし、もう一度オーロラを観たいような気もしてくる。
もう観ることもないオーロラを想って、今日も私は憂鬱なのである。